代表挨拶

伝統継承とチャレンジ

当時の風合いを残す河内木綿の伝統を継承

江戸期から明治期にかけて河内地方で広く栽培されていた棉から綿糸紡ぎ、手織りされた布を総称して河内木綿と呼びます。1704年(宝永元年)の大和川付け替えにより、綿作りがますます盛んになり、全国に河内木綿の名が普及しました。しかし明治期に入り、外国の木綿糸の輸入や洋式紡績業の移植によって伝統を受け継いだ手織り木綿産業としての河内木綿は、戦前までには終わりを告げました。文明開化を経て、洋式紡績機械により発展した機械織りの河内木綿は大正期・昭和期にかけて全国に普及します。ですが、高度成長期とともに日本国内での繊維業の衰退し、現在、綿布は輸入に頼らざるを得ないのが現状です。そんな中で私共、髙橋商事は、その機械紡績糸による伝統を受け継ぎ、河内木綿を作り続けています。

布地を卸すだけではなく、新しい価値ある商品提案や新たなチャレンジ

今までは、のれんや袢天といった昔ながらの利用目的で布地を業者へ卸すことが中心でした。伝統工芸である河内木綿や手拭いなどを礎として、新しい価値ある商品提案を時代に合わせた形で提供することにもチャレンジするのが、私共の使命とも考えております。その一つとしてのし袋。作るきっかけは、紙だと捨てられてしまうものだけれども手拭いならばその後も使えるというエコの視点から考えました。
その他、河内木綿と染めのコラボレーションやワークショップなどにも今後チャレンジし、皆様にご提案していきたいと考えております。温故知新、新しいことへチャレンジすることが伝統を守ることにもつながると信じております。
私共、高橋商事は、“河内木綿の新たな可能性”を見出すため、これからも努力を続けて参りたいと思います。

代表取締役社長 髙橋康夫